読書

真珠郎―名探偵・由利麟太郎 (あすかコミックスDX)

真珠郎／横溝正史（角川文庫）【現在は絶版】
マンガ→原作の順で読了。JETは横溝作品を多く漫画化していますが、原作を損ねることなく演出を加えるのが上手です。今回も読んでみて、そもそも真珠郎はマンガ向きだなぁ、と思ったくらい。ミステリとしては無理のあるところも垣間見えるのですが（人形のくだりは校正の時点でもっと前に差し込むことができそうなものなのに・・・）、とにかく横溝は「真珠郎」という美少年を描きたかったのね！という情熱が見えればいいです。横溝作品の登場人物の定番である美女は今回も登場していますが真珠郎の前に霞んでしまっている感じです。
原作は再読のはずなんですがいまひとつ印象が薄かったのは真珠郎が・・・だったからみたいです。マンガを読んで補完された感じ。