タイガー&ドラゴン

お題は「明烏」。ゲストキャラは薬師丸ひろ子だけど中盤過ぎまで出てきません。
弟子役の昇太さんは芸達者なのでとても上手でした。もっと落語をするシーンがあればよかったのに!(でもプロだから・・・)彼の落語を一人占めした薬師丸ひろ子は役得だなぁ(違うか)。あ、でも師匠のどん兵衛も少し上手になってきた気がします。てかあのキャストは皆芸達者だよね。銀次郎はマンハッタンの忍ちゃんなんだけど、そう思って見るとまぁ綺麗な顔(あの頃より綺麗になってない?)。髪型とか服装でヤクザらしく見せているけど実は優男という設定なのか今回は仕事のミスをいつまでも悔やんでいじけて長瀬にどつかれます。前回から少しずつパターンを破りつつある。笑いをパターンに落とすんじゃなくて細かいところで笑わせるのは本当に上手。少年ジャンプがどんどん裸になっていくところとか、昇太さんのお母さん役が何故かどん兵衛だとか(お父さんよりでかいよ!化粧気持ち悪いよ!)。ランパブで周りが煩い場面は、あそこで虎児がいつキレるか、視聴者ははらはらさせられるんだけど、そのことこそが脚本の狙いで視聴者はそれに見事に乗っかってしまった。少年ジャンプはキャラとしてかなり美味しい。今後ストーリーに関わる重要な役はないかもしれないけど重要な脇役として毎回登場して欲しい。
よく考えるとストーリーはご都合主義もいいところなんだけど頻繁な場面転換と小ネタの連発でそのことは気にならなくなってしまう。このドラマは相当人気があるようだけれども、小ネタの意味が分からない人や物語の破綻が気になる人は面白いと思えないだろう。彼の「笑い」は皿に載せてウェイターがさぁどうぞと目の前に差し出してくれるものではなく、自分で取りに行かなければ気付かない種類の物が多い気がする。別に隠すほど意地悪ではなくてバイキング形式なんだけどそれに気付かない人はいつまでも食べ物(笑い)にありつけない。
それにしても虎児っていい男。頼まれもしない大喜利に参加した時の嬉しそうな顔といったら。彼は楽しければ笑う、腹が立てば怒る。したいことをする、したくないことはしない。そういう行動原理で生きている。わがままというのではなくて、やるべきことはやり、やらなくていいことはやらない。彼の前に誤魔化しは利かない。ホンネとタテマエの間で揺れている私たちが彼を見ると、その眩しさに凝視できない気がする。
次回は「猫の皿」ぐぐっただけだけど、予習はこのあたりで如何でしょう?