DVD借りてきました。
原作未読。上下巻をどうまとめるかと思いきや、かーなーり端折ってるだろう、と思った。説明不足のあらすじを読んでいるようで正直、意味不明。原作読んでれば今のところ、すんなり行くんだろうけどなぁ〜と思う部分が多すぎた。
それから、これは監督の癖だろうけど、役者をぼそぼそと喋らせすぎる。重要な台詞を聞き逃すこともあって余計にストーリーが分かりづらくなった。
監督の意図は何となく分かる。けれど照明を落としたりぼそぼそしゃべらせるという演出(あ、演出家の意図か?)は、子どもの発想。
原作上下巻映画作品には古いけど「優駿」がある。これも相当エピソードを端折っているが「青春映画」に特化させたことで映画の物語に破綻がなくなったと言える。この作品も、そういう思い切り方をすればよかったのになぁと思った。
でも、吉川晃司と加藤晴彦は好演していた。この映画でよかったのはこの二人。吉川晃司は役者として気合入れて演技している感だったが(重要な役だしね)加藤晴彦は自然な感じでどちらもとてもよかった。
色々な人の思惑が絡み合って、事件が起きていくという物語は、構成としてよくあるパターンと言える。例えば横山秀夫の警察小説の場合、絡み合った思惑は目に見えるはっきりしたベクトルを持っている。高村薫の場合、混沌としたよく分からない塊の中からゆらりと何かが出現し、それらが集合して形を作り、何かが起きる。読者は、心の中の整理しきれない混沌が浮かんでくるような気がする。
現在、原作上巻着手中。
- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2005/06/21
- メディア: DVD
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