上海旅行記

夜の街を走る車

中国は自転車の国という印象を抱いていましたが、それは少なくとも上海においてはもはや過去の話のようです。現在、圧倒的に多いのは車でした。上海は港を持っていて、物流として必要とされたのか高速道路が整備されていて、コンテナを積んだ大型車が多く見られました。高速道路は、日本のそれと比べて橋脚が非常に細いです。地震がない国だからでしょう。乗用車はVWが目立っていました。日本車はあまり見かけなかったです。中国は左ハンドルが普通です。日本車も左ハンドル仕様になっていました。
車は多いのですが、一般の人が乗用車を持つのはまだ難しいそうです。というのも人口が多くて日本のように一家に一台を許可していたら道路が溢れてしまうのだとか。ナンバーを取得するのにかなりのお金がかかるらしいです。その代わり、バスやタクシーが普及しているようです。旅の移動は専らタクシーでした。
日本は、車がこれだけ発達していても道路は歩行者が最優先ですが、中国は車が優先です。信号が赤だと直進車は止まりますが、左折車は横断歩道を渡る人のところに突っ込んできます。信号のない横断歩道は車が来ないうちに渡るしかありません。車が来ると容赦なく突っ込んできます。歩行者優先社会の日本人はとても怖いのですが中国人は車が来てもちらと視線を向けて悠然と歩いていました。日本の歩行者最優先も時々どうかと思う場面もあるので、逆に気持ちいいなと思ってしまいました。
また、頻繁にクラクションを鳴らします。道路はブー、ブー、という音だらけです。日本ではクラクションはめったに鳴らさないのでびっくりします。が、車線変更や割り込みなどがかなり強引なんです。「おいおい!」と思うくらいの隙間とタイミングで突っ込んでくるのでクラクションは欠かせないかもしれません。中国では、日本の運転技術だけで運転していたら永遠に目的地にはたどり着けないと思いました。
では、自転車はないのかと言えばそうでもありません。自転車は車道を堂々と走っていました。そして自動車と同様、歩行者の間に突っ込んできます。バイクやスクーターも目立ちました。自転車は、大量に物を積んで走っている人が多かったです。水や、果物や、ダンボールのようなものなどなど。観光地では人力車も多かったです。
写真は、南京路を走る汽車のようなバス(?)です。人が多く歩いている中を走ってきて、びっくりしました。日本の場合、こういうものに乗るのは子ども連れの家族などですが、大人たちが大勢乗っていました。普通の移動手段としての車だったのかもしれません。