「女王蜂」/稲垣金田一

女王蜂ってどんな話だったっけ?石坂版見ていたはずなのに、ちっとも覚えてない…と思ったら、石坂版の智子は中井貴恵だったんですね。道理で覚えてないわけだ(失礼)。
原作では例のごとく、横溝が筆を運びまくって描写しまくっている美女の智子の魅力を、栗山千明がよく演じていたと思います。(栗山千明の芸風はそれしかないんかい!という気はしますし、アップになった時の肌の荒れ方も気になりましたが)ストーリーは結構ややこしかったと思いますが、原作を未読の方は理解できましたか?(智子の父のエピソードは、説明不足じゃなかろうか?)アレンジするのなら、もう少し分かりやすくしてもよかったのに。キャストでは、秀子女史をもう少し華やかな存在感のある女優さんに演じて欲しかったです。あれじゃ完全に脇役。登場人物が多いけれど、半分は殺されるのだし、ネタバレ覚悟である程度犯人に焦点を当てて物語を構成してもよかったのではないでしょうか。
しかし、石坂金田一の唯一の汚点(そこまで言うか)である「女王蜂」を栗山千明が華麗に演じてくれたことが、何よりもよかったことでせう。
それにしても島の建物は、豪華な中華料理店にしか見えなかったのですが。色々と笑える演出も多くて(笑いを取るための演出ではなかったかもしれませんが)娯楽作品として、とてもよかったと思います。あー、石坂金田一栗山千明がよかったなぁ…