戯言

嫌いな人から薦められると、決してそれを見る(読む食べる何でも可)ものか!と思う。たとえそれは本当は素晴らしいものだとしても。もう少し具体的に言うと、私が嫌いな人は演劇フリークです。だから私は、演劇には近寄ろうとは思えません。その人がいいと思えるものを私もいいと思いたくないから。演劇は本当は面白いものだろうし、興味がない訳でもない。昔友達に連れられて見に行った演劇は面白かったし、また行きたいと思わないでもないんだけどどうしてもその嫌いな人のことが浮かんでしまって、行きたくなくなる。自分が信頼している人から誘われたら行くしそれを断る程拘っているわけじゃないけど、でも自分から見に行くことは決してしないと思う。
これって結構怖いことだと思うんだよね。自分が好きなものって特に隠そうとしない限り周囲にもばれていると思う。自分に好感を持ってくれている人は「君がそれをそんなに好きなら、じゃあ自分も」って試してくれるかもしれない。けれど、自分を嫌っている人は坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、でその趣味まで嫌いになってしまうかもしれない。
それで行くと「本を読む奴に碌な奴はいねぇ」という言葉が怖くなってくる。読書人口が増えない(と巷で言われている)のはもしかして「あいつが好きな本なんか読むけい!」(江戸っ子風)と思われているからかもしれない・・・・・
私が嫌われるのは構わないけどそれに付随して私の好きなものまで貶められることになるのは耐えがたい。結局自己を磨くしかないのかな。ふむふむ。