原発

今、大変なことになっている福島原発
ニュースもネット上もこの話題でもちきりといった印象です。
ついに、風評被害が出始めたというニュースもありました。農作物が売れないとか。今後、福島出身だというだけで、結婚や出産の際に十字架を背負わなければならない人が出てくるだろう。

原発の事故は、天災とも人災とも言われていて、東京電力の、ぐだぐだな対応ぶりが批判されまくってます。素人目に見ても、計画停電の実施状況から、こんな調子で原発も運営していたのかと思うと、ぞっとします。

とはいえ、私は原発のことは全く知りません。私の原発の知識は高村薫で得たものくらいです。これだってフィクションだし。

それなのに、毎日、疑いもせず電気を使い、快適な生活を送ってきた。
そのことが今、とても怖い。

原発の仕組みとか、その必要性安全性危険性など、例えば学校教育などで受けた記憶はない。放射能についても同様。
けれど、私は太平洋戦争の、いわゆるヒロシマナガサキの教育を受けてきた。日本は唯一の被曝国という文言も(今は多分違うのかもしれないけれど)耳タコなくらい聞いてきた。
原爆と原発は一文字違いで全く違うものだと、専門家は笑うだろうけれど、原発のことを全く知らないのでイメージはどうしても原爆になってしまう。だから、とにかく、ただただ、恐ろしい。
かといって、別に、学校教育を否定するわけじゃない。知ろうとしなかったのは自分だ。

原発推進派も反対派もそれぞれ言い分があるだろうと思う。私は反対も賛成も言えない。なぜなら知識がないから。

原発のことを知りたい。今からでも遅くはないだろうか。

そして、今後の学校教育で、できれば義務教育で原発のことについて学校で教えてほしい。
今の子供たちが担う未来は、正しい知識で、原発の是非を検討してほしい。
大人が勝手に作って、その仕組みさえしらされないまま、事故が起きて大変なことになるなんて、あんまりだと思う。

ない知識を絞って考えてみる。原発は、危険なものであるのだろうけれども、それでも世界中にこれだけの原発があるということは、危険性を承知の上で作らざるをえなかったんだと思う。私たちの暮らしが豊かになって、電気がますます必要とされてきた。例えば、全ての駅に自動改札を導入するには原発があと一基必要ですと問われたら、原発はいらないから不自由を享受しようと答えたかもしれない。でも、ずるいかもしれないけどそんな問いかけをされた記憶がない。いつの間にか、TVは家庭に一台から一人一台になり、全ての駅が自動改札になって、街は、真夜中でも明るくなった。それが当たり前だと思っていたけど、でもそうじゃない。そうじゃなかったんだ。

首都圏が必要としている電気を、地方にある原発が賄うのは、首都圏に原発を建てられない(…本当にそうなのか、私は知らないけれども)以上、仕方のないことなのかもしれない。地方の経済は、中央から発注される公共事業で成り立っていたところもあり、その一つが原発誘致だったのかもしれない。その見返りとして、高速道路や新幹線を敷設したんだろうか。首都圏にいるとそれはあまりに傲慢な中央主体のように感じるかもしれないが、中央と地方のどちらが悪いとかいいとか、もはやそういう問題ではないんだろうと思う。

そういう産業構造も含めて、日本の、世界の今後を担う子供たちには、是非とも正しい原発の知識を得て欲しいと思う。
(自分はもういい、という意味ではなく。遅すぎるかもだけどこれから勉強したいと思っている)
だって、ヒロシマナガサキのあった日本人が、原発のことについて、無知だなんて、あんまり恥ずかしすぎる。